最近読んだ本

無事生きてます。料理はほぼしてないけど…。最近,黒ビールがマジでうまい。てことで,ひさしぶりに最近読んだ本を二つご紹介。 一つ目は,「間取り」で楽しむ住宅読本 (光文社新書)です。この本は,「いまの住宅は,リビング(居間)を中心としたつくりにな…

フロイトはトンデモでした

今回は,フロイト(と精神分析派)の業績は科学として認められないということを指摘した,H.J.アイゼンクの『精神分析に別れを告げよう―フロイト帝国の衰退と没落(ISBN:4826502281)』という本について。 フロイトといえば,「独自」の概念を大量に編み出し…

ここ1ヶ月位で読んだ本

ちょい久しぶりの読書ネタ。最近,読書量がまた減ってきてるんですわ。 一つ目は,高木光太郎『証言の心理学―記憶を信じる、記憶を疑う(ISBN:4121018478)』です。以下,大まかな内容をば。 人間の記憶は脆いものであるにもかかわらず,法廷などにおける証…

最近読んだ本

はいうんこ。黒光り&俊敏に動き回る例の害虫が目につく季節になりましたね。(今の家になってから僕は見たこと無いです。クモはごくまれにいるんだが。←たぶん換気扇のせい) つーことで最近読んだ本を幾つか感想と一緒にご紹介。今回は政治系が多いかなぁ。…

最近1〜2ヶ月位に読んだ本

『脳のなかの幽霊(ISBN:4047913200)』 脳科学の本。めちゃくちゃ面白かった。内容は例えばこんなかんじ↓。 左手を失っていることを自覚している人が、「左手がコーヒーカップに触れている」のを感じる上に、カップをその人の手元から離すと「痛い!」と言…

最近読んだ本(「こころ」が好きな人ってやーね)

久しぶりに本の話。紹介するのはいずれも,“行動分析学”という,徹底的行動主義に基づく心理学でござんす。開祖はスキナーって人で,この行動分析学ってのは,一般にイメージされるような「心理学」とは,性質がまったく異なります。 おそらく,「心理学」っ…

バグワティ『グローバリゼーションを擁護する』(ISBN:4532351405)のご紹介

結構ネタバレ気味,注意。概観をつかむだけであれば,http://d.hatena.ne.jp/asin/4532351405を参照していただければ概観はつかめると思います。 で,いくつか補足説明をば。バグワティ氏の立場は大体以下の通り。第一に,グローバリゼーションにはいろいろ…

新聞とかネットとか

ジャーナリズム云々の事ではありませんが.最近読んだ(読んでる)本について少し.三冊あります. ①新聞が面白くない理由 (講談社文庫) これのメイントピックは,記者クラブ批判.新聞社の抱える隠蔽体質と,記者クラブの閉鎖性や甘い汁の吸いっぷりを批判…

『安心のファシズム―支配されたがる人びと (岩波新書)』について

まず、記述が雑です。なんらかの主張(statement)をしたら、それについて論証するのが基本ですが、論証がかなり省かれています。まぁ、著者は「自分の主張は説明を加えるまでもない、明白なものである」とでも思っているのかもしれませんが。*1 *1:「新自由…

バーナード・クリック『現代政治学入門』

この本、アマゾンの書評にもあるようにイギリス政治学の教科書となっています。内容は、大学で初めて政治学を学ぶ人を念頭において書かれています。ということで、イギリスの大学のカリキュラムの状況なんかも多少かかれてますが、その辺はスルーしておくこ…

加藤秀治郎『日本の選挙』中公新書1687

前提:選挙制度をどうするか(小選挙区制か、比例代表制か)という問題は、技術的な問題でしかないとするのは間違っている。それぞれの選挙制度には、民主主義のあり方に対する基本的理念が背景にあるのだ。日本では、これらの理念を無視した議論がまかり通…

篠原一『市民の政治学』岩波新書(新赤版872)の要約

*結構前に読了していましたが、UPすべきか悩んでたので遅くなりました。 前提となる立場と主張 現代は、「第二の近代(自省的近代)」と表現しうる時代である。 そして、この第二の近代においては、政治も過去の形態から変容しつつある。 第二の近代では、…

長谷部恭男『憲法学のフロンティア』第1章”リベラル・デモクラシーの基底にあるもの”の要約 定義: 近代立憲主義から導かれる政治体制のあり方を広くさす概念。